2016-09-12

短評集

【短評】黄金比を熱心に説明しているようだけど、肝心の数式が間違っているよ。ちゃんと訂正しておいてね:川崎和男『造形言語と形態言語を裏付ける黄金比』 

【短評】ひも理論(string theory)とロープの間に何か関係があるとでも?このような論理の著しい飛躍こそ論理的思考能力の欠如を物語るよ:川崎和男『「ひも理論」はデザインで語れるが、その前に!』

【短評】PPTユーザが「前頭葉無し人間」でKeynoteユーザがそうでないと主張するのは自由だけどその根拠が「確実な経験が私にはあります」だけというのは前頭葉の活動停止だよ:川崎和男『スマートな人とスタピッドな(前頭葉不能な)人々』 

【短評】地図の右横にRatineて書いてあるの本当はLatinまたはLatiumて書きたかったんだろうね。ちなみにエトルリアで生まれたのはエトルリア語だよ:川崎和男『エトルリアという国家で生まれた言語=ラテン語』

【短評】ビットコインに関する不勉強を自ら晒す例。ブロックチェーンに触れていないのは言葉すら知らないんだよね:川崎和男『仮想通貨の完璧な大失態は金銭欲のなれの果てです』 

【短評】KK「電磁力は、経済と文化と歴史がフレミング的な影響力を与えると思います」→人間に磁場をかけておいて直交する方向に電流を流すと経済と文化と歴史が変わるの?詳しく説明してね:川崎和男『ベクトル論理では「何がデザインか」となる』  (誤字修正済み)

【短評】まさかとは思うけれどディープラーニングとプレイバックシステムを混同してる?会話に入りたいのなら古い知識だけじゃなくて新しい知識も身につけてね、大阪大学教授なんだからさ:川崎和男『人工知能には「ち」の思潮が欠落している』 

【短評】訳すとどちらも同じチョッカンだからってIntuitionとInspirationを意図的に混ぜてるんだとしたら悪質な議論だよ。それとも知らずにやっちゃったの?:川崎和男『サイエンスの限界にある美学性をさらに造語化』

【短評】KK「中性子衝突を使用済み核燃料でそのデザイン化です」→使用済み核燃料中の238Uに中性子を衝突させても239Puを発生させない方法をデザインしたの?ちゃんと科学的に書いてね:川崎和男『脱原発などありえない、範原発への期待』 

【短評】早く語り切ってね:川崎和男『芸術で学術は語り切ることができる』 

2016-09-05

【訂正】川崎和男『電磁波革命と遺伝子革命が近接場で始まってきた』 (2016-08-03)

本ブログの記事「川崎和男『電磁波革命と遺伝子革命が近接場で始まってきた』 (2016-08-03)」において川崎和男ブログ『電磁波革命と遺伝子革命が近接場で始まってきた』からの引用文
川崎和男:光と電磁波は相互に電磁波と遺伝子も同次元で科学的な検証とエビデンスがコンピュータというツールによって明確な方向を見いだしています。
を本ブログ投稿者が
光と電磁波はお互い同一だと最近知りましたが、それはさておき電磁波と遺伝子も研究の上では同様に、仮説の科学的な検証とエビデンスを求めるためにはコンピュータというツールの補助が不可欠であることを今頃私は明確に見出しています。
と訳したが、本ブログ読者から誤訳の指摘があった。そこで本ブログ編集者が、投稿者の許可を得て、より正確と思われる訳をその訳し方とともに紹介する。

著者(川崎和男)の文章をまず文節に区切るところから始める。
光と / 電磁波は / 相互に / 電磁波と / 遺伝子も / 同次元で / 科学的な / 検証と / エビデンスが / コンピュータという / ツールによって / 明確な / 方向を / 見いだしています。
次に述語を見つける。
見いだしています。
これに主語を補完する。
私は見いだしています。
続けて目的語を探す。文法的には「方向を」が目的語になりそうだが、文脈を考慮してその前の「科学的な / 検証と / エビデンスが」に注目し、科学知識による補完と助詞の補正(「が」→「を」)を行って目的語にする。
私は科学的な検証方法とエビデンスを見出しています。
何の科学的検証方法とエビデンスかというと「相互に / 電磁波と / 遺伝子も」とあるのがヒントになる。著者の脳内では電磁波と遺伝子(DNAの誤りであろう)が相互作用することになっていると仮定すると次のように読める。
私は電磁波と遺伝子が相互作用するという仮説の科学的な検証方法とエビデンスを見出しています。
「同次元で」は「一様に」の川崎和男風の言い回しである。
私は電磁波と遺伝子が一様に相互作用するという仮説の科学的な検証方法とエビデンスを見出しています。
次に「コンピュータというツールによって」をだいたいそのままはめ込む。
私は電磁波と遺伝子が一様に相互作用するという仮説の科学的な検証方法とエビデンスをコンピュータというツールの補助によって見出しています。
「光と / 電磁波は」であるが、これは「光である電磁波」と書くべきところ、そう書ききる自信が持てなかったのであろう。そこで「光である電磁波」に戻すと訳文は最終的に
私は光である電磁波と遺伝子が一様に相互作用するという仮説の科学的な検証方法とエビデンスをコンピュータというツールの補助によって見出しています。
となる。

著者はおそらく遺伝子とDNA(デオキシリボ核酸)の区別がついていないのであろう。相互作用をDNAによる電磁波の吸収とそれによるDNAの破壊と無理やり読めば、意味が通らなくはない。訳文を修正すると次のようになる。
私は光である電磁波がDNAに吸収され、それにともなってDNAが破壊されることがあるという仮説の科学的な検証方法とエビデンスをコンピュータというツールの補助によって見出しています。
最後に訳文から落とした「方向を」を戻しておこう。ここでも助詞の補正(「を」→「に」)を行う。
私は光である電磁波がDNAに吸収され、それにともなってDNAが破壊されることがあるという仮説の科学的な検証方法とエビデンスをコンピュータというツールの補助によって明後日の方向に見出しています。
これが正しいと思われる訳文である。